さ わ や か 真 誠 会

平成12年10月号
NO.28

〜院長から 患者さんへの手紙〜

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堀江先生の爽やか電話

医 療 法 人 真 誠 会
真誠会医院 院長  小田 貢


  平成12年10月6日金曜日、私たちが真誠会ゆうとぴあの応接室である病院の先生とお話していたときに、突然地震が発生しました。それは今までにない強い揺れでした。私は応対していた先生にお断りをして、最初に透析施設オアシスに駆けつけました。たくさんの医療機器が使われているため、すぐには脱出することができないと思ったからです。患者さんも無事で医療機器も異常はなかったのでひとまず安心いたしました。病院内では、食器類などの破損が多少あったくらいの被害ですみました。
  しかし、余震はその後も続きました。そのうち日野病院と西伯病院が機能不全のため、患者さんが米子方面の病院に転院収容されると連絡が入りました。
  日野病院といえば私の親友である堀江院長の病院です。その病院の患者さん約50人が他の病院へ転院するとなれば、病院は想像を絶する混乱状態だと想像しました。私は堀江先生に電話をしたりインターネットで状態をお聞きしたかったのですが、そのような電話は今回のような混乱の場では一番の迷惑電話になるので、はやる気持ち押さえテレビやインターネットで情報を取りながら経過を見ておりました。
  ところが、10月9日夜に、堀江先生から電話をいただきました。
私は堀江先生の疲労困憊の声を想像し、どのように励ましてあげたらよいのか言葉を考えながら受話器を取りました。しかし、堀江先生の声はいつもの明るい声でした。私が、「大変でしたね、ご苦労様でした。」と申し上げましたら、先生は今回の自分の苦労話よりも先に「先生の所は大丈夫でしたか?」とおっしゃいました。私は、それを聞いてさすがに堀江先生だと感心いたしました。自分の病院は今回の震災の第一番に相当する被害を受けておられるのに、他の病院の安否を気遣う優しさはなかなか出来るものではありません。
それは実に爽やかで鮮やかな、そして紳士的なものでした。

  今回の被害で現在の日野病院は、残念なことに病院としての機能は一時的に低下しましたが、幸いにも新しい病院が11月末には完成するとのことです。21世紀から全く新しい時代を迎えられる日野病院は、堀江院長の優しさと、爽やかさを兼ね備えた病院として更に発展されるであろうと確信いたしました。
  この今回の「さわやか真誠会」が堀江先生に対するエールとして贈りたいと思います。

 

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