私は高校まで松江に住んでいましたので、お盆には松江の水郷祭の花火を見に行きました。私が住んでいた大野町(当時は大野村)から一畑電車に乗って松江に行き、松江大橋の湖岸から見ました。そして時には大野町の宍道湖の湖岸からポンポン船に乗って見に行きましたが、もともと客船ではなく運搬船なので乗り心地も悪く、たくさんの人が乗ったらとても不安定なので、花火を見る楽しみより船がいつ転覆するかが心配でした。
米子に来てからは、子どもが小さいころには米子港まで連れて行って見たものです。真誠会セントラルクリニックを開業してからは、真誠会の屋上に上がって遠くから花火見物をしています。
また安来の花火が弓浜ホスピタウンから見ることができます。弓浜ホスピタウンからは米子の花火より、安来の花火の方が大きく見えます。周囲には高い建物が何もないので、さえぎられること無くはっきりと見ることができます。
ですが、やはり花火は打ち上げられる真下から空全体を覆う花火を眺めるほうが最高ですね。しかも一瞬遅れて、地鳴りのようなズシーンという音が身体全体に広がる時に、何ともたとえようがない快感と、そして夏が過ぎ去ってゆく(時が過ぎ去ってゆく)虚しさ、寂しさを感じたりできます。とにかく自分でもわからないセンチメンタルな気持ちになりますね。そして、「あーこれで夏は終わった、今年の後半に向かって行くんだな〜」と思います。
今年の夏は、80歳台、90歳台の人が「こんな暑さは初めてだ」と表現されるぐらいの猛暑でした。私たちはこの暑さを乗り越えて今年の後半に向かわなければならないのです。
私は8月15日のお盆休みの日に、自分の体力テストと、体力の維持を兼ねて自転車に乗りました。いつもの米川の自転車道路を境港市との境界まで往復します。米川はとうとうと灌漑用水が流れ、遠くにはまだ夏の大山がくっきりと見えました。
そして田んぼには稲穂が垂れ下がっていました。稲はこの暑い盛りに、もう秋の実りに向かって一日一日確実に成長し実っています。
私はこの豊かな自然の新鮮な空気を吸いながら自転車をこぎました。自分がこうして新鮮な美味しい空気を吸いながら一生懸命に自転車をこげる幸せをかみ締めました。
そして田んぼの稲穂に負けないよう、新たな気持ちで秋に向かって実りのある一日を重ねたいと思いました。
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