さ わ や か 真 誠 会

平成17年2・3月
第66号

〜院長から 患者さんへの手紙〜

還暦のしめくくりから61歳への旅立ち

医療法人 真誠会
真誠会医院
院長 小田 貢

 

 平成16年3月28日で60歳になりました。
この60歳の誕生日は還暦であり、まさにその誕生日(平成16年3月28日)に神戸のホテルオークラで日野原先生とご一緒に写真を撮らせていただきました。これは私の人生の中でもとても記念になる大切な写真となりました。そしてこの写真は私の著書『日野原重明先生リビング・ヒストリー』の最後のページに載せました。
 またそのときに日野原先生お一人のお写真を写させて頂き、この写真は同じ本の一番前に載せました。日野原先生はこの写真をとてもお気に召していただきました。あるとき聖路加国際病院事務局から電話がかかってきました。「あの日野原先生のお写真を聖路加国際病院 歴代の理事長の写真として日野原先生がご所望です」との連絡でした。もちろん私にとってこれほど光栄なことはありません、二つ返事で写真を引き伸ばして贈らせていただきました。
 また、正月明けには日野原先生の御指名で、日野原先生がここ数年来もっとも重要なテーマとして活動しておられる新老人の会の山陰支部立ち上げの重要な任務をいただきました。私にとって、これはかなりのプレッシャーでしたが、私が出版した『日野原重明先生リビング・ヒストリー』が縁で、鳥取県智頭町での日野原先生の講演会や、日本赤十字社 鳥取県支部の30周年記念に日野原先生のご講演を開催するにあたって、皆様が私にそれらの講演会の調整、コーディネーター的な役割の依頼が回ってきたのです。そしてこれらの活動をてこに関連の皆様のご協力を得て、平成17年9月29日には米子市公会堂で日野原先生をお招きして「新老人の会 山陰支部」の立ち上げが行われることにまで話が進みました。確かにこれら新老人関係の行事は私の還暦の内には行われるものではなく、私が61才になってからの行事ですが、実際の基礎、根回しは還暦の年にすべてその骨格ができていたのです。
 さて、このように日野原先生と一緒の記念写真で始まった還暦、内容の充実した還暦でしたがその還暦を締めくくるべく、平成17年1月末に重大な決心をしました。
 それは私に残された還暦の約1ヶ月を自分の人生の中でもっとも学びの多い時にして、けじめの良い締めくくりとすることです。私の還暦をもっとも私らしく締めくくる方法は既にこの文章をお読みの方は多分推測されていると思いますが、それは私の人生で最高の師日野原重明先生の元での勉強です。
 たしかに私は一般的な人の数十倍日野原先生とお話する機会があり数十倍勉強して、その結果としてリビング・ヒストリーが書けたことは事実ですが、それはあくまで外から見た日野原先生であり外からみた聖路加国際病院でした。しかし今回還暦を締めくくるにあたり日野原先生のお膝元で日野原哲学、日野原医学をもっと深く勉強することこそが私の還暦後、61歳からの新しい人生に大きなエネルギーになると信じております。
 具体的には約1ヶ月間米子を離れ聖路加国際病院で日野原先生の教え、そしてそこで行われている 最先端の医療、愛にあふれた看護、サービス、プライドを持って働いているボランティアの皆様などについて学ぶことにしました。多分この1ヶ月で、真誠会では経験しない新しいことがたくさん学べると思います。中でも私の師である日野原重明先生の真の姿を学べるものと思います。そして日野原先生のもとでの勉強は表面的な医療サービスだけではなく日野原先生のイズム、日野原先生の本質を肌で感じ学べると思っております。
 私は3月下旬には真誠会に帰り4月からは新しい消化器の常勤の医師と新しい真誠会を作り、さらに磨きをかけて日野原イズムの真誠会で、心あふれる医療が提供できることを願っております。私自身も開業以来15年間まともに外に出ておりませんでしたから今回は一気に頭も心も空っぽにしてより多くのもの、可能性を吸収したいと思っております。
 そして3月28日からまた新:小田貢、新:真誠会で医療を行いたいと思っております。
 皆様方にご迷惑をおかけしますが、是非ともご理解の程宜しくお願い申し上げます。

バックナンバー

平成24年5-6月号(Vol.125) 鼻からの(胃)カメラを始めました
平成24年2-4月号(Vol.124) 日野原先生 小田貢 師弟桜

平成23年11-12月号(Vol.122) 今年1年を振り返って
平成23年8-9月号(Vol.120) 高齢者「生活支援隊」誕生
平成23年6-7月号(Vol.119) 検診対象者全員が胃がん検診を
平成23年5月号(Vol.118)がんばろう東北!
平成23年4月号(Vol.117)生きていることへの感謝
平成23年1-3合併号(Vol.116)自然の力に見せ付けされて
平成22年11-12合併号(Vol.115)あの日のときめきをもう一度
平成22年9-10合併号(Vol.114)胃カメラ小僧、カメラ小僧、そして自転車小僧
平成22年7-8合併号(vol.113)お盆と花火
平成22年5-6合併号(vol.112)愛情で咲かせる桜とバラ、そして人
平成22年3-4合併号(vol.111)桜にときめき、桜に戻す
平成22年2月号(vol.110)人生のバラを咲かせましょう

平成21年12月-平成22年1月合併号(vol.109)新たな決意で
平成21年11月号(vol.108)秋の楽しみ
平成21年9-10月号(vol.107) カメラ小僧から胃カメラ小僧に −65歳の挑戦−
平成21年8月号(vol.106)今年も”夏太り”に注意しましょう
平成21年7月号(vol.105)65歳の馬鹿力!!そして総合医を目指して
平成21年6月号(vol.104)イングリッシュガーデン”ターシャ”開園
平成21年5月号(vol.103)65歳のカメラ小僧
平成21年4月号(vol.102)桜命
平成21年3月号(vol.101)患者の皆様にご理解を
平成21年2月号(vol.100)拝啓十五の君に
平成21年1月号(vol.99)65歳を目前にして

平成20年12月増刊号(vol.98)心にシワはこない
平成20年12月号(vol.97)今こそ耐えて、足元をみて
平成20年10・11月号(vol.96)月光仮面と陸王
平成20年9月号(vol.95)日野原先生再び米子講演
平成20年7・8月号(vol.94)夏太りではなくメタボ解消の夏に
平成20年6月号(vol.93)何でも「品格」時代
平成20年5月号(vol.92)自然はすばらしい
平成20年4月号(vol.91)いびきは危険(睡眠時無呼吸外来)
平成20年3月号(vol.90)メディカルフィットネスのすすめ
平成20年2月号(vol.89)「小江戸」倉敷を訪れて
平成20年1月号(vol.88)メタボ元年

平成19年12月号(vol.87)希望に胸を膨らませて
平成19年11月号(vol.86)看病すること、看取ること
平成19年9・10月号(vol.84)新たなる挑戦
平成19年6・7月号(vol.83)老化はいつ感じるのか 日野原先生の後を追って
平成19年4・5月号(vol.82)肉体を若返らせる体力を増進させる肉体を長持ちさせる
平成19年2・3月号(vol.81)雪のない冬
平成19年1月号(vol.80)○○太り、、、、、

平成18年11・12月号(vol.79)矢のように走り去りつつある今年
平成18年10月号(vol.78)NPO法人がいなネットをご存知ですか?
平成18年9月号(vol.77)意外に楽しい62歳 心は青春
平成18年7-8月号(vol.76)二宮金次郎と日野原重明先生
平成18年6月号(vol.75)基本健診を早目にすませましょう
平成18年4・5月号(vol.74)今の私だから出来ること年を重ねることの大切さ
平成18年2・3月号(vol.73)介護予防は老後の体力の備蓄
平成18年1月号(vol.72)初電話、初詣、初ぼけ

平成17年11・12月号(vol.71)終わりよければ全てよし
平成17年9・10月号(vol.70)新老人の会へのご案内
平成17年8月号(vol.69)野茂英雄、三浦知良選手に、『男の美学』を見る
平成17年6・7月号(vol.68)「寝たきり防止」について
平成17年4・5月号(vol.67)真誠会医院から真誠会セントラルクリニックへ
平成17年3月特別号 聖路加国際病院研修中間レポート
平成17年3月号号外 4月より消化器常勤医師が勤務
平成17年2・3月号(vol.66)還暦のしめくくりと61歳の旅立ち
平成17年1月号(vol.65)先生の愛の深さ伝えたい

平成16年12月号(vol.64)今年を振り返って
平成16年9-11号(vol.63)私のダイエット
平成16年8月増刊号 愛・希望そして夢
平成16年8月号(vol.62)真誠会が更に夢の空間に変化
平成16年6-7月号(vol.61)お洒落をしましょう
平成16年4-5月号(vol.60)青松庵が出来ました
平成16年1-3月号(vol.59)還暦に向かって


平成15年11・12月号(vol.58)健康痩身しませんか
平成15年10月号(vol.57)元気で現役80才私の生き方努力
平成15年8・9月号(vol.56)秋の訪れ
平成15年7月号(vol.55)平均寿命と健康年齢
平成15年6月号(vol.54)緩和ケア病棟設立を目指す
平成15年5月号(vol.53)動物カメラマンの目線
平成15年4月号(vol.52)そうだ、京都へ行こう
平成15年2・3月号(vol.99)携帯電話へ検査結果お知らせサービス
平成15年1月号(vol.50)痛みのことは私にご相談を!


平成14年11・12月合併号(vol.49)日野原先生の力強く優しい手
平成14年9・10月合併号(vol.48)花の命は、、、
平成14年7・8月合併号(vol.47)猿が退化した姿が人間?
平成14年6月号(vol.46)花とエンジェルのテーマパークその3
平成14年5月号(vol.45)花とエンジェルのテーマパークその2
平成14年4月号(vol.44)花とエンジェルのテーマパークその1
平成14年2.3月合併号(vol.43)西陣織匠
平成14年1月号(vol.42)イチロー選手に学ぶ

平成13年12月号(vol.41)魂が踊る
平成13年10・11月号(vol.40)同窓会で見る自分史
平成13年9月号(vol.39)神の子モーツアルト
平成13年8月号(vol.38)私の人生最高の友「S君」
平成13年7月号(vol.37)夏の思い出
平成13年6月号(vol.36)21世紀の真誠会ロビー改革
平成13年5月号(vol.35)桜談義A
平成13年4月号(vol.34)桜談義@
平成13年3月号(vol.33)父の想い出
平成13年2月号(vol.32)私のボランティア活動
平成13年1月号(vol.31)しなやかに強く


平成12年12月号(vol.30)優しさレベルの分類
平成12年11月号(vol.29)カウントダウン20世紀
平成12年10月号(vol.28)堀江先生の爽やか電話
平成12年9月号(vol.27)しまなみ海道走破記
平成12年6.7.8月合併号(vol.26)ベン・ケーシーに憧れて
平成12年5月号(vol.25)感動的な本との出会い
平成12年3月号(vol.23)写真撮影裏話
平成12年2月号(vol.22)21世紀の福祉に夢を
平成12年1月号(vol.21)新年のご挨拶


平成11年12月号(vol.20)新しい町弓浜ホスピタウン
平成11年11月号(vol.19)写真と医療における芸術
平成11年10月号(vol.18)永遠のテーマを残す
平成11年9月号(vol.17)米川探訪
平成11年8月号(vol.16)素晴らしきかな劣等感
平成11年7月号(vol.15)私は聴診器を持った指揮者
平成11年6月号(vol.14)聴診器と私
平成11年5月号(vol.13)大樹は古老か哲学者(木についてその2))
平成11年4月号(vol.12)大樹は古老か哲学者(木についてその1)
平成11年3月号(vol.11)私は鯉のおいしゃさん
平成11年2月号(vol.10)寒稽古の想い出
平成11年1月号(vol.9)ウィンターセレブレーション(冬の祝福)

平成10年12月号(vol.8)山陰一のクリスマス・イルミネーションを夢見て)
平成10年11月号(vol.7)仕事と育児の両立
平成10年9.10月合併号(vol.6)ホスピタウン開設10周年を迎えて
平成10年8月号(vol.5)マウンテンバイクに乗って自然に帰る
平成10年7月号(vol.4)日野原重明先生との運命的出会い
平成10年6月号(vol.3)我に七難八苦を与え給え

Homeへ戻る